Fedora

2009/04/13

低スペックPCでLinux仮想マシンを使う(第2回)

今回は実際にLinux仮想マシンを作成する。

まずは、VMware Playerをインストールする。インストールが完了したら仮想マシンを作成する。仮想マシンのスペックは以下のようになっている。

  • 割り当てメモリ:256MB
  • 仮想HDD容量:8GB
  • CD/DVD:ISOイメージを使用
  • ネットワーク設定:NAT
  • USBデバイス
  • サウンドデバイス

作成する環境が無い場合は以下のリンクから仮想マシンファイルをダウンロードしてほしい。

Download:CentOS 5   /   Fedora 10

ダウンロードが完了したら、任意の場所に解凍する。なお、ダウンロードした仮想マシンファイルを使用すると起動時に仮想マシンのデバイスが切断されるかもしれないが、その際にはVMware Playerのメニューからデバイスを再接続すれば問題ない。

次に、LinuxのインストールはISOイメージを用いて行うので、インストールするLinuxディストリビューションのインストールディスクのISOイメージをダウンロードしてくる。

Link:CentOS 5 i386   /   Fedora 10 - Fedoraを入手

ISOイメージファイルをダウンロードしたら、仮想マシンのフォルダ内にある拡張子が「.vmx」のファイルをエディタで開き、40行目に

ide1:0.fileName = ""

とあるので、""の中に先ほどダウンロードしてきたISOイメージファイルのフルパスを以下のように記述する。

ide1:0.fileName = "E:\Linux_Dist_ISO\CentOS-5.2-i386-bin-DVD.iso"

記述したら変更を保存し、「.vmx」をダブルクリックして仮想マシンを起動させる。何も問題なければISOイメージからLinuxのインストーラが読み込まれるはずである。Linuxのインストールは以下のリンクを参考にしてほしい。

Link:インストール完全ガイド - ITpro   CentOS 5.3 / Fedora 10

インストール時に注意することは、CUIをメインに使用するのでofficeやゲーム、メディアプレーヤーなどのGUIアプリケーションは極力インストールしないことである。(そういったことはホストOSであるWindowsにさせればよいのだから)

これでLinux仮想マシンを作成することができると思うが、第1回で想定したようなPCでは仮想マシンの動作が重く使い物にならないだろう。よって、次回から仮想マシンの動作を軽くしていこうと思う。

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2009/04/07

低スペックPCでLinux仮想マシンを使う(第1回)

VMwareを使って現行のLinux仮想マシンを動かすにはそれなりのマシンスペックを必要とする。私の実感としては、Intel CoreアーキテクチャのデュアルコアCPUと2GB以上のメインメモリを搭載したものが適していると思う。

仮想マシンを動かすにはそれなりのスペックを要求されるので、

「これに満たないスペックのPCでLinux仮想マシンを動かしたいけど無理だなぁ・・・」

と諦めてしまうことも多い。そこで、このようなPCでもストレスなく仮想マシンを動かせるように工夫してみることにした。簡単にいえば、Linux仮想マシンの使用するメモリを極力減らしてホスト側への負担を軽くするということである。具体的にはメモリ消費量の多いGUIをできるだけ使わずにCUIで操作し、仮想マシンを端末エミュレータのような感覚で使用することを考えている。

まず、想定するPCの環境は以下のようなものとする。

  • Intel Coreアーキテクチャ以前のCPU(Pen4やPenMの世代)
  • ホストOSはWindows XP
  • メインメモリは1GB以下
  • HDD(内蔵/外付け)、USBメモリ、SDカード等に10GB程度の空き容量がある

これは2005年ごろに販売されていたPCのスペックを想定したものである。メインメモリは1GB以下としているが、768MB〜1024MBが望ましい。これに満たない場合はメモリを増設してもらいたい。(この次期のDDR1メモリは現行のDDR2/DDR3に比べて高価だが、1GBまでの増設ならそれほど負担にはならないはず)

そして、仮想化するLinuxディストリビューションは「Fedora 10」もしくは「CentOS 5.3」とする。(別に何でもいいけど、このブログで扱うのはこの2つ)

次回は仮想マシンをインストールする。(VMware用仮想マシンのファイルはそのときダウンロードできるようにしておく)

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2008/12/26

Fedora 10のTeX Liveで日本語TeX・・・その2

パッケージをインストールする以外、得に設定することは何もない。Fedora 8から比べれば実に優秀である。

1.インストール

以下のようにしてTeX関係をまとめてインストールする。

# yum install texlive* xdvik xdvipdfmx

# mktexlsr

次にビューワもインストールしておく。(PDF閲覧のためにAdobe Readerもインストールしておくといい)

# yum install gv gsview

これだけで日本語TeXできるようになる。

2.コンパイル、変換等

基本的にFedora 8のころと変わらない。

  • コンパイル : platex   ex) $ platex sample.tex
  • 日本語DVIの表示 : pxdvi   ex) $ pxdvi sample.dvi
  • DVIからPSへの変換 : pdvips   ex) $ pdvips sample.dvi > sample.ps
  • DVIからPDFへの変換 : dvipdfmx   ex) $ dvipdfmx sample.dvi

こんなに簡単なのに何故今まで出来ない出来ないと喚いていたのかというと、

"TeX LiveはUTF-8に対応している"

という誤解が原因。以前どこかで"TeXはUTF-8に対応するようになる"というような文面を見かけて、新しいTeXディストリビューションであるTeX Liveは当然UTF-8に対応しているのだろうと思っていた。しかし、実際には対応しておらず以前EUC-JPで編集する必要がある。

UTF-8で編集した後、nkfなどでEUC-JPに変換することになるだろうが、Emacs編集する場合、この作業の手間を省くことができる。

(modify-coding-system-alist 'file "\\.tex\\'" 'euc-jp)

これを.emacsに書いておけば.texファイルを新規作成するときに文字コードeuc-jpでEmacsを立ち上げることができる。

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2008/12/25

Adobe Reader起動時のメッセージ

Fedora 10にAdobe Reader(8.1.3)をインストールして、起動してみるとメッセージを出してくる。

$ acroread
Gtk-Message: Failed to load module "gnomebreakpad":
/opt/Adobe/Reader8/Reader/intellinux/lib/libstdc++.so.6:
version `GLIBCXX_3.4.9' not found
(required by /usr/lib/bug-buddy/libbreakpad.so.0)

Adobe Reader自体は起動するので問題ないが気持ち悪い。そこでGoogle先生に聞いてみることにした。

どうやらこの手の問題はメッセージに出てくるライブラリを消去すればいいらしい。

# cd /opt/Adobe/Reader8/Reader/intellinux/lib/

# rm libstdc++.so.6 libstdc++.so.6.0.7

これをした後、再度Readerを起動してみるとさっきのメッセージは表示されなくなったが、今度は別のメッセージが出てきた。

$ acroread
/opt/Adobe/Reader8/Reader/intellinux/bin/acroread:
/opt/Adobe/Reader8/Reader/intellinux/lib/libgcc_s.so.1:
version `GCC_4.2.0' not found
(required by /usr/lib/libstdc++.so.6)

これも同様に対処。

#rm libgcc_s.so libgcc_s.so.1

これでAdobe Readerを起動したときに何もメッセージが表示されなくなる。

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2008/12/24

Fedora 10のTeX Liveで日本語TeX

今までFedora 10標準のTeX Liveではなく、ptexliveをインストールしてFedora 10で日本語TeXをできるようにしようと思っていたが、なんか標準のTeX Liveでもいけそうな気がしてきた。

むしろptexliveの分かりにくい説明とリンクのたらい回しのほうが余程イライラしてくる!

・・・とりあえずTeXでやりたいことを挙げておく。

  • 日本語で書いた.texをコンパイルできるようにする
  • DVIで日本語を表示できるようにする
  • DVIをPSに変換できるようにする
  • DVIをPDFに変換できるようにする
  • jsarticleを使えるようにする

Fedora10で日本語TeXできるようになればFedora 10をメインにできるゼ!

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2008/12/21

FedoraにインテルC++コンパイラ(Ver.11)をインストールする

デュアルコアマシンで自作プログラム(もちろん並列処理は一切考えない)を動かしても1つのコアでしか処理しないので場合によってはシングルコアマシンよりも不利になる。

私の数値計算プログラムも、自分のマシン(ThinkPad R61 Core2Duo 1.8GHz)上でG++でコンパイルして動かすときは片コアのみが100%になっているが、もう片コアは遊んでいる。

普段研究室にいるときは割り当てられた研究室のマシン(Pen4 3.4GHz)で動かせばいいが、常に研究室のマシンとつながっているわけにはいかないのでR61のCPUをフルに使って自作プログラムを動かすことを考えた。

しかし、OpenMPやスレッドなどは手軽にできそうにない。そこでインテルコンパイラの自動並列化機能を使うことにした。これならコンパイル時に「-parallel」オプションを与えるだけで済む。(現時点ではコード内で効率的な並列化を指示できないと思った)

というわけで、まずはインテルC++コンパイラをインストールする。

Link:インテル ® C++ コンパイラ Linux* 版のダウンロード

ここからインテルコンパイラの最新版(11.0)をダウンロードしてくる。(今回はFedora 8 32bit版なのでIA-32版をダウンロードした。64bit版ならintel(R) 64版だろう。IA-64は80x86ベースじゃないし。)

インストールはダウンロードしてきたアーカイブを解凍し、生成されたディレクトリ内に移動して

# ./install

とすればインストーラーが起動するので、インストーラーの指示に従ってインストールする。(事前にcompat-libstdc++関連をインストールしておく)

また、インストール中にサポートしてないバージョンと警告されても無視してインストール。(バージョン11.0はFedoraの場合は9をサポートしてる)

インストールが完了してもiccコマンドなどを使えるようにするには環境変数の設定やインストール先にPATHを通さなくてはならないが、これらをやってくれるスクリプトが付属している。だけど、このスクリプトはコンパイルの度に実行しなくてはならないようなので、自動で読み込まれるようにする。

# cd /etc/profile.d/

# ln -s /opt/intel/Compiler/11.0/074/bin/ia32/iccvars_ia32.*  ./

次にインテルコンパイラのライブラリを共通ライブラリに登録しておく。

# echo "/opt/intel/Compiler/11.0/074/lib/ia32/lib" > /etc/ld.so.conf.d/icclib.conf

# ldconfig

これでiccコマンドでコンパイルできるようになる。試しに

$ icc -O2 -march=core2 -parallel myProgram.cpp

こんな感じでコンパイルして実行してみたら、両コアを使って処理をするようになり、速度があがった。

ただし、計算方法によって並列化の度合いは変わるので注意。例えば連立方程式の反復解法の場合、Gauss-Seidel法はあまり並列化の恩恵を受けないが(GSのアルゴリズムを見ればわかる)、共役勾配法は並列化によってかなり速くなる。

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2008/12/19

Fedora 10 on VMwareでグラフィカル起動画面を有効にする

Fedora 10は起動時に表示される画面が2種類ある。

Solarテーマが美しいグラフィカルな起動画面か、画面下にプログレスバーが表示される起動画面である。

私がVMwareにインストールしたFedora 10の起動画面は後者だったが、前者の美しい起動画面を見たかったので、次のようにしてみた。

  • /boot/grub/grub.confをエディタで開く (編集するまえにバックアップはとっておく)
  • grub.conf内の「kernel /vmlinuz-2.6.・・・」と記述されている行の最後に1マス開けてvga=0x317を追記して保存

これをやって再起動したところ無事グラフィカルな起動画面が表示されるようになった。

vga=0x317の部分だが、今回はVMwareの画面サイズの設定を1024x768にしていたのでこうした。(vga=0x317の意味はVESA汎用ドライバで解像度1024x768、色数16bitで表示せよということ)

その他の解像度や色数で表示したい場合は、このサイトに書かれている値にすればいいと思う。

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2008/12/14

Fedora 8 on ThinkPad R61で無線LAN

Ubuntuで無線LAN接続ができたので普段研究室においてあるR61を持ち帰って無線LAN接続できるか試してみた。

まずは無線LANチップを調べてみる。(得に必要はないが)

$ su -

# lspci

Ethernet controller: Atheros Communications, Inc. AR5212 802.11abg NIC (rev 01)

次に「システム」-「管理」-「ネットワーク」で無線LANデバイスが認識されていることを確認して、このデバイスの設定を編集する。

無線LANプロファイルは「ワイヤレス設定」のタブでモードを「自動」にし、SSIDとチャンネル、鍵を入力した。

設定を編集した後、デバイスを起動してみると無事接続できた。

自室は無線LANルーターではなく無線LANアクセスポイント(AP)を使っている。このAPの設定をUbuntuで無線LAN接続する前に見直したのだが、どうやら今まで接続できなかったのはこのAPの設定がまずかったからみたいだ。

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2008/12/06

Fedora 10 KDE版LiveCD

KDE版のLiveCDを使って実機にFedora 10をインストールしてみることにした。

多少古いマシンだけどちゃんと動いてくれた。

 

Fedora10kde

LiveCDからのインストールはデスクトップ上にある「Install to Hard Drive」をダブルクリックすると、おなじみのFedoraのインストーラーが立ち上がってFedora 10をハードディスクにインストールすることができる。(インストールパッケージの選択はできない)

このとき言語はもちろん日本語を選択したのだが、日本語環境はインストールされなかった。(インストーラーはちゃんと日本語表示される)

仕方ないので以下のコマンドで日本語環境をインストール

# yum groupinstall 'Japanese Support'

インストールが完了したら、「Kメニュー(Fedoraマークのやつ)」-「Computer」-「System Settings」-「Regional & Language」で使用言語に日本語を追加する。

KDE4は確かに綺麗だけど、なんか使いにくいなぁ。KDE3の方が使いやすさでは上だったかも。

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2008/12/04

Fedora 10 on VMware

VMware Server 2.0を使ってFedora 10をインストールした。

まずServer2だが、Webコンソールを立ち上げるのがとても面倒というかイライラするので、仮想マシンのページの「Commands」にある「Generate Virtual Machine Shortcut」でデスクトップ上にショートカットを作る。このショートカットからアクセスすることでVMware Playerのようなコンソールで仮想マシンを操作することができるようになる。(あらかじめ仮想マシンのページの「Console」タブからプラグインをインストールしておく)

注)「Generate Virtual Machine Shortcut」でショートカットを作るときはIEでアクセスしている場合、イントラネットのセキュリティレベルを下げておく必要があった。(下げないと「create」ボタンを押してもショートカットが作成できない)

仮想マシンのショートカットをダブルクリックすると仮想マシンが起動するので、後はPlayerと同じ感覚で操作していく。

では、さっそくFedora 10をインストールしてみる。

F1

F2

F3_2

インストールはいつも通り簡単。VMware ToolsはWebコンソールの「Commands」にあるToolsのリンクをクリックすると仮想マシンにToolsのISOイメージがマウントされる。試しにToolsをインストールしてみたが、問題なくインストールできた。

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